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30 闘い
顔を下げたまま、乱れた呼吸を整えようとする美紀。頬は紅潮し、うっすらと額は汗ばんでいる。
(くそっ・・・・こんなところで・・・・イカされた)
まるで美紀は、この公衆の面前で衣服をすべて剥ぎ取られ、晒し者にされた気分だった。
勿論このテーブルで何が起こったかなど、誰も気づいてはいないだろう
だが大衆の前で恥辱を受けたことには変わりはない。
美紀の脳裏に悪夢が蘇る。
それは柴崎たちに対する怒りと共に、いくら抵抗しても無駄だ、私は辱められる定めから逃れられないという絶望感。それが五分の状態で美紀の胸のなかを蠢く。
浦部の言う「調教」とは、かろうじて半分残っているプライドを完全に崩壊させ、なすがままになること、従順すること、彼らに平伏すことなのであろう。
或いは、そうしたほうが楽かも知れない。そういう思いもあった。だがどうしても降伏する気になれない。
かつて自分の母親が、父親に弄ばれ、振り回された挙句にボロ雑巾のように捨てられた姿を見てきた美紀には、
(男に屈してなるものか。屈した段階で負けだ。そしてそこから負け犬として生き長らえねばならない。自分は決してそうはならない)
「はぁ、はぁ・・・・もう気が済んだ?じゃあ私、帰るわよ」
美紀が席を立とうといたその時、またしてもバイブに灯がともった。
「うっ・・・・ち、ちょっと・・・・もういいでしょ?!」
にやりとする柴崎と浦部。
「馬鹿を言うな。これからじゃないか・・・・場所を変えるぞ」
(くそっ・・・・こんなところで・・・・イカされた)
まるで美紀は、この公衆の面前で衣服をすべて剥ぎ取られ、晒し者にされた気分だった。
勿論このテーブルで何が起こったかなど、誰も気づいてはいないだろう
だが大衆の前で恥辱を受けたことには変わりはない。
美紀の脳裏に悪夢が蘇る。
それは柴崎たちに対する怒りと共に、いくら抵抗しても無駄だ、私は辱められる定めから逃れられないという絶望感。それが五分の状態で美紀の胸のなかを蠢く。
浦部の言う「調教」とは、かろうじて半分残っているプライドを完全に崩壊させ、なすがままになること、従順すること、彼らに平伏すことなのであろう。
或いは、そうしたほうが楽かも知れない。そういう思いもあった。だがどうしても降伏する気になれない。
かつて自分の母親が、父親に弄ばれ、振り回された挙句にボロ雑巾のように捨てられた姿を見てきた美紀には、
(男に屈してなるものか。屈した段階で負けだ。そしてそこから負け犬として生き長らえねばならない。自分は決してそうはならない)
「はぁ、はぁ・・・・もう気が済んだ?じゃあ私、帰るわよ」
美紀が席を立とうといたその時、またしてもバイブに灯がともった。
「うっ・・・・ち、ちょっと・・・・もういいでしょ?!」
にやりとする柴崎と浦部。
「馬鹿を言うな。これからじゃないか・・・・場所を変えるぞ」
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