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4 罠
「美紀、ちょっといい? いい話あるの」
美紀が声のほうへ振りかえると、そこにいたのは空であった。
二人はクラスが違うため、頻繁に言葉を交わしたり行動を共にしたりという
訳ではない。しかし、二人とも学校では何かと目立つ存在ではあった。
決して良い意味ではなく。
「あ、空じゃん。なに?いい話って?」
美紀は空とは違うタイプであったが、同じく男子生徒には人気のある美形であった。空が艶やかな、妖しげな魅力を持つのに対し、美紀は純粋に美人のタイプであった。そして素行面では問題はあったものの、気立てもよく、俗に言う姉御肌的なものも持ち合わせていて、そのきっぱりとした性格が、時に周りから絶大な信頼を得、そして・・・・時として敵をつくった。
「ふぅん。変わった条件ね。・・・でも、それでその額はオイシイね」
早くも空の持ちかけた話に、いや計略に、美紀は乗りかかろうとしていた。
「あと3人、かわいい子連れてこいって頼まれたのよ。でももう1人が見つかんなくって。で、美紀なら、と思ってさ・・・」
言葉巧みに美紀を口説きにかかる空。
「うん、じゃあ行く。その代わり負けても恨みっこ無しだよ」
ついに獲物が罠にかかった。
空は美紀に対する感謝の意味の笑みを浮かべ、そして・・・・胸の奥では
罠に落ちた憎敵にほくそえんだ。
「麗子が負けたら面白いし。思いっきり笑ってやるから」
美紀は一般の女子高校生においては長身で、165センチを越えていた。しかもスレンダーな美肢、そして美貌。気の強ささえなければ間違いなく校内一の美少女と称されたことであろう。
「で、どうやって決めるわけ?その男たちの相手をさ・・・?」
「私も聞いてないの。じゃんけんとかクジ引きとかだと思うよ」
空は敢えて知らぬふりをした。
彼女の策略はこうであった。
空が美紀に持ちかけたのはただの援助交際ではない。
そんなことなら・・・麗子にも美紀にも、そして空にも特に変わったことではなかった。
月々の携帯代、化粧代、その他諸々、アルバイトもしていない女子校生は、立川高校では多くがこのようにして金を工面していた。
それでも一回に3万ほど。月に2度ほどはそういった男の相手をしなければやっていくことができない。
今回、空が持ちかけた条件は5万と好条件だった。ただし・・・それは賭けに勝ったもののみに与えられる賞金で、敗者には過酷な罰ゲームが待ち受けている。
支払いをする男3人の相手を、一人で務めなければならないという、ロシアン・ルーレットのような方式だ。しかも、他の3人の友人の見る前で。
もちろんそれは空の作り上げた話であって、金城たちからそんな高額の金を請求するつもりはない。ホテル代と麗子たちへの謝礼だけ貰えればそれで十分だ。
美紀が声のほうへ振りかえると、そこにいたのは空であった。
二人はクラスが違うため、頻繁に言葉を交わしたり行動を共にしたりという
訳ではない。しかし、二人とも学校では何かと目立つ存在ではあった。
決して良い意味ではなく。
「あ、空じゃん。なに?いい話って?」
美紀は空とは違うタイプであったが、同じく男子生徒には人気のある美形であった。空が艶やかな、妖しげな魅力を持つのに対し、美紀は純粋に美人のタイプであった。そして素行面では問題はあったものの、気立てもよく、俗に言う姉御肌的なものも持ち合わせていて、そのきっぱりとした性格が、時に周りから絶大な信頼を得、そして・・・・時として敵をつくった。
「ふぅん。変わった条件ね。・・・でも、それでその額はオイシイね」
早くも空の持ちかけた話に、いや計略に、美紀は乗りかかろうとしていた。
「あと3人、かわいい子連れてこいって頼まれたのよ。でももう1人が見つかんなくって。で、美紀なら、と思ってさ・・・」
言葉巧みに美紀を口説きにかかる空。
「うん、じゃあ行く。その代わり負けても恨みっこ無しだよ」
ついに獲物が罠にかかった。
空は美紀に対する感謝の意味の笑みを浮かべ、そして・・・・胸の奥では
罠に落ちた憎敵にほくそえんだ。
「麗子が負けたら面白いし。思いっきり笑ってやるから」
美紀は一般の女子高校生においては長身で、165センチを越えていた。しかもスレンダーな美肢、そして美貌。気の強ささえなければ間違いなく校内一の美少女と称されたことであろう。
「で、どうやって決めるわけ?その男たちの相手をさ・・・?」
「私も聞いてないの。じゃんけんとかクジ引きとかだと思うよ」
空は敢えて知らぬふりをした。
彼女の策略はこうであった。
空が美紀に持ちかけたのはただの援助交際ではない。
そんなことなら・・・麗子にも美紀にも、そして空にも特に変わったことではなかった。
月々の携帯代、化粧代、その他諸々、アルバイトもしていない女子校生は、立川高校では多くがこのようにして金を工面していた。
それでも一回に3万ほど。月に2度ほどはそういった男の相手をしなければやっていくことができない。
今回、空が持ちかけた条件は5万と好条件だった。ただし・・・それは賭けに勝ったもののみに与えられる賞金で、敗者には過酷な罰ゲームが待ち受けている。
支払いをする男3人の相手を、一人で務めなければならないという、ロシアン・ルーレットのような方式だ。しかも、他の3人の友人の見る前で。
もちろんそれは空の作り上げた話であって、金城たちからそんな高額の金を請求するつもりはない。ホテル代と麗子たちへの謝礼だけ貰えればそれで十分だ。
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